現在クリプトリンクで対応していない取引所のデータなどつきましては、汎用フォーマットにお客様の取引データを手動入力いただくことでシステムに取り込むことができます。
取引タイプごとにフォーマットが分かれており、現物取引用、証拠金用、NFT用と3種類あります。
この記事では 「現物取引用」の汎用フォーマットの使い方についてご紹介します。
1. サンプルフォーマットの取得方法
アップロード画面を開き、汎用フォーマットを選択してください。サンプルファイルダウンロードをクリックすすると、「cl_exchange_format.xlsx」というサンプルファイルがダウンロードできます。
ダウンロードしたサンプルはこちらになります。「取り込みデータ」のシートの1行目に項目が記載されていますので、対応する項目をそれぞれ入力していきます。
取引データの入力方法につきましては以下で解説いたします。
サンプルファイルについて注意点
- シート名「取り込みデータ」の変更はしないでください。
- 入力データには必須項目と任意項目があり、任意項目まで入力すると、より精度の高い計算を行うことができます。
2.取引データの入力方法
取引データの入力方法について、具体的な例を用いてご紹介します。
1. 日本円で仮想通貨を購入した場合
下の画像は『「取引量」分の「取引通貨(BTC)」を「決済代金」の「決済通貨(JPY)」で買った』ということを示しています。
・No は画面上での表示はありませんが、「取引ID」として登録されます。
・取引日付については「取引年」が正しい年度が設定されていたらExcelの自動補完により「取引日」の年度情報が誤っていても、「取引年」が優先されます。
・「取引所」は任意の文字列が入力可能です。
・取引種別は「購入、売却、預入、マイニング」等に対応しています。
サンプルフォーマットの「用語の凡例」シートもご確認ください。
詳細は個々の説明で行いますが、こちらでは購入処理であるため、「BUY」が使用されます。
・取引通貨、決済通貨では、仮想通貨、法定通貨の一般的な略称を英大文字で入力してください。
入力方法につきましてはこちらのチュートリアル動画も併せてご覧ください。
2. 購入した仮想通貨を売却した場合
下の画像は『「取引量」分の「取引通貨(BTC)」を「決済代金」の「決済通貨(JPY)」で売った』ということを示しています。
※購入明細は「2.日本円で仮想通貨を購入した場合」の物をそのまま使います。
・取引種別は売却処理なので「SELL」が使用されます。
・この取引では移動平均の場合「収益 = 売却価格 - 1通貨あたりの取得単価 × 売却量」なので
「650,000 - 300,000 × 1.5 = 200,000」が収益となります。
入力方法につきましてはこちらのチュートリアル動画も併せてご覧ください。
3. 仮想通貨を送金した場合
下の画像は『「取引量」分の「取引通貨(BTC)」を送金した』ということを示しています。
※購入明細は「2.日本円で仮想通貨を購入した場合」の物をそのまま使います。
・取引種別は送付処理なので「SEND」が使用されます。
・決済には使われないので決済通貨および決済代金は空欄で結構です。
入力方法につきましてはこちらのチュートリアル動画も併せてご覧ください。
4. 仮想通貨を受領した場合
下の画像は『「取引量」分の「取引通貨(BTC)」を受領した』ということを示しています。
・取引種別は預入処理なので「DEPOSIT」が使用されます。
・決済には使われないので決済通貨および決済代金は空欄で結構です。
入力方法につきましてはこちらのチュートリアル動画も併せてご覧ください。
5. 仮想通貨同士を売買した場合
下の画像は『「取引量」分の「取引通貨(ETH)」を「決済代金」の「決済通貨(BTC)」で買った』ということを示しています。
※決済に使う仮想通貨の購入処理もNo.1で記載しておきます。
・取引種別は購入処理なので「BUY」が使用されます。
・国税庁発表の「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」により、仮想通貨同士の売買ではその取引時点での他の仮想通貨の取得原価と、保有する仮想通貨の取得原価との差額が収益となります。
よって下記例の場合
【ETHの取得原価】
0.085078 × 29915.98295(この時点のETH/JPYレート) ≒ 2545.191
【BTCの取得原価】
0.003478 × 250000(No.1の取引レート)≒ 869.5
よって収益は 2545.191 - 869.5 ≒ 1676となります。
入力方法につきましてはこちらのチュートリアル動画も併せてご覧ください。
6. 取得時点の時価で損益が確定する取引(マイニング等)にて仮想通貨を取得した場合
下の画像は『「取引量」分の「取引通貨(ETH)」をマイニングにより「獲得」した』ということを示しています。
・取引種別はマイニング処理なので「MINING」が使用されます。
・決済には使われないので決済通貨、および決済代金は空欄で結構です。
・取得原価はこの取引時点のレートと獲得量である「取引量」を乗じたものになります。
・アフィリエイトによる獲得処理でもこの「MINING」を用いています。
※取引種別「ボーナス」、「ステーキング報酬」、「レンディング収益」についても取引種別を変更し同様にご登録ください
※ファーミング等のシステム上の取引種別を実装していないものについては、取引種別を「ボーナス」としてご登録ください。
入力方法につきましては以下のチュートリアル動画も併せてご覧ください。
マイニング、ボーナス、ステーキング報酬、レンディング報酬
7. 手数料を含む取引の場合
下の画像のように、取引に伴う手数料に使用された通貨と手数料を入力します。
上記の場合
No.1の取引ではETHが手数料として0.001ETHが計上されます。
No.2の取引ではJPYが手数料として10円が計上されます。
・仮想通貨を手数料に使用された場合、レートは移動平均の場合はその取引時点の平均取得単価を使用します。
・手数料は仮想通貨の売買による収益とは別計上して収支計算報告書に記載されます。
入力方法につきましてはこちらのチュートリアル動画も併せてご覧ください。
8. 期首開始残高の登録
下の画像は、『「取引量」分の「取引通貨(BTC)」を「決済代金」円の取得原価で前期より引き継いだ』ということを示しています。
・取引種別は開始残高処理なので「OPEN」が使用されます。
・開始残高評価はJPY固定ですので決済通貨は空欄で結構です。
例としてNo.2で売却処理を行なっていますが、
この取引では移動平均の場合、「収益 = 売却価格 - 1通貨あたりの取得単価 × 売却量」なので
300,000 - 100,000 × 1 = 200,000が収益となります。
入力方法につきましてはこちらのチュートリアル動画も併せてご覧ください。
9. 法定通貨の入出金
仮想通貨を購入するための法定通貨(通常は日本円)入金、出金も記録できます。
収益には影響ありませんが、法人アカウントの仕訳エクスポートでは貸借を合わせるために必須になります。
取引所によっては入出金データの出力がないところも存在するので、その補完のため汎用フォーマットでの登録も受け付けます。
・取引種別
入金(銀行口座 → 取引所)は「FIAT_DEPOSIT」
出金(取引所 → 銀行口座)は「FIAT_SEND」とします。
決済には使われないので決済通貨、および決済代金は空欄で結構です。
入力方法につきましてはこちらのチュートリアル動画も併せてご覧ください。
10. 国外取引所の取引データ作成
・国外取引所での仮想通貨取引の場合、取引にかかる課税処理が変わるため、区別する必要があります。
・国外取引所での売買、送受金、その他の取引の明細には「国外取引」という列の項目に任意の文字列(◯、OKなど、空欄以外)を入力し、その明細が国外取引所での取引であることを明確に指定してください。
取引種別ごとの入力サンプル
上記以外の取引データの入力方法につきましては、汎用フォーマット内の「サンプル」シートを参照ください。このシートには、取引種別ごとの入力方法が例題とともに記載されています。