集計期間のデータを全てCryptoLinC取り込んだ際に、集計期間の期末残高が実際のウォレットの残高と異なってしまう場合があります。その場合、期末に行う最終調整操作(期末処理)にて現物資産の棚卸処理を行い、翌期首の残高を正しい数字にあわせることが可能です。
この記事では、「法人」における期末処理の手順を説明していきます。
法人の場合、前述した保有数の棚卸だけでなく、「期末時価評価」「証拠金取引未決済分の「みなし決済」の対応も必要になりますので、これらについてもあわせて説明いたします。
1. 期末処理で行うこと
期末操作で行うことは主に以下の5ステップになります。
- 現物資産の残高調整:現物取引の計算結果の残高と実際の取引所やウォレットの残高との差分を調整します
- 証拠金取引を行なっていて未決済取引がある場合の「みなし決済」:今期の集計期間内にポジションを立て、決済していないポジションは期末時点のレート(あくまで参考値)で仮決済します。みなし決済した損益分は通常の証拠金損益として計上し、来期では損益繰越としてプラスマイナス反転したものを付与します。
- 保有している現物資産の期末時価評価:「1年間で最も利用した取引所の期末レート」を用いて期末時価評価を行います。計算式は
(期末残高×取得原価)-(期末残高×期末時価レート)=期末時価評価損益
になります。 -
収支計算報告書の作成:今期の収支計算結果や取引明細を集計します。
-
次年度への繰越処理:期末の残高を次年度へ繰り越します。
2. 期末処理の方法
まず、今期の集計期間内の全てのデータを取り込みます。期末処理を行う前に、集計期間内のデータ集計が全て終わっていることを確認してください。
Step - 1
Step - 2
期末処理のページに切り替わります。
Step - 3
ここで通貨の残高を調整します。実際にウォレットや取引所でお持ちの残高と異なる場合には、実際の残高を記入してください。記入が完了しましたら、「残高調整を実行し次へ」をクリックします。
Step - 4
証拠金のみなし決済を行います。期をまたいだポジションがある場合には明細を自動追加する、または新規登録してください。「みなし決済を実行し次へ」をクリックします。
Step - 5
続いて、期末時価評価を行います。必要に応じて期末レートを記入してください。「期末時価評価を実行し次へ」をクリックします。
Step - 6
次に、収支計算報告書作成のステップに移ります。収支合計を確認し、作成書類・取り込みデータにチェックを入れたら、「報告書を作成し次へ」をクリックします。
*フリープランをご利用中の場合、収支計算報告書の作成はできません。収支計算報告書の利用をご希望の方は、プレミアムプランをご利用ください。
Step - 7
次に、次年度繰越のステップになります。内容にご確認いただき、「次年度繰越を実行」をクリックして今年度の残高を次年度へ繰り越します。
Step - 8
繰越完了のメッセージが表示されます。「取引データ」をクリックすると、収支計算報告書がダウンロードできます。
Step - 9
年度を次年度に切り替え、前年度繰越の明細が登録されてることを確認してください。