CryptoLinCで行なっている仮想通貨売買の収支計算に関連し、収支計算方式が「移動平均法」時の手数料について説明させていただきます。
移動平均法は、その時点における取引価格と現保有数の平均取得原価を算出し、この平均取得原価をもって収益の発生する取引(売却など)の取引価格から収益および保有資産の取得原価を計算します。
手数料もその時時点の取得原価を元に評価額を計算します。
※2023年10月1日から導入されたインボイス制度に伴い、2023年10月1日以降の集計期間ではクリプトリンクでの手数料の計算方法を変更しております。
詳しくはこちらをご覧ください。
例1:売却取引において法定通貨の手数料が発生した時
① 3月9日 2,000,000円で2BTCを購入した。
② 5月20日 0.2BTCを160,000円で売却した。手数料として100円発生。
①の取引で1BTCあたり1,000,000円で2BTC購入
②の手数料は日本円で100円。売却に伴う手数料は経費として計上可能です。
収支は
160,000 - (1,000,000 × 0.2) = -40,000
となります。
例2:売却取引において暗号資産の手数料が発生した時
① 3月9日 2,000,000円で2BTCを購入した。
② 5月20日 0.2BTCを160,000円で売却した。手数料として0.0002BTC発生。
②の手数料は①で取得したBTCを0.0002使っているので取得単価 1,000,000円、つまり200円分
BTCの単価は純減しただけなので変わらず
(2,000,000 - 200) ÷ (2 - 0.0002) = 1,000,000
収支は
160,000 - (1,000,000 × 0.2) = -40,000
手数料として200円分
例3:購入取引において暗号資産の手数料が発生した時
① 3月9日 2,000,000円で2BTCを購入した。
② 4月9日 1,200,000円で1BTCを購入した。手数料として0.0001BTC発生。
③ 5月20日 0.2BTCを160,000円で売却した。
①の時点での平均取得原価は1,000,000円(2,000,000円÷2BTC)
②で手数料が発生しています。
CryptoLinCでは、直前の取引までの平均単価を使用しますので、この評価額は①時点のものを使います。
よって、
1000000 × 0.0001 = 100
これを取得原価に加えますので平均取得原価は、
(2000000 + 1200000 + 100) ÷ (2 + 1 - 0.0001) ≒ 1066736
③の売却取引で生じる収益は
160000 - (1066736 × 0.2) = -53347
となります。